内核の波 復活!

7月29日。四谷アウトブレイクにて行われた内核の波(ないかくのわ)復活ライブに行ってきた。
アウトブレイクもめっちゃ久しぶり。対バンのる*しろうも久しぶり。勿論内核の波も久しぶり。なんならライブに行くこと自体久しぶりの久しぶり尽くしである。

地下に降りていく途中、壁に大きな絵が貼ってあった。恐らくアウトブレイクの周年記念に制作されたものだろう。百鬼夜行のような雰囲気の絵で、おいおい教の教祖とかがいたので多分普段出ている方々が勢ぞろいしていたのではないか思われる。

チケットはソールドアウトとのことだったが、会場には若干余裕があった。やはり今のご時世は昔のようにすし詰めで客を入れるということはまだ難しいようだが、観る側としてはこれくらいの方がありがたい。
ちなみにホールの壁にも例の絵の続きが。大作だぁ。

まずはる*しろうから。今日はリマスターした1stアルバム『8・8』を引っ提げてのライブということで、1stからの選曲が多め。「ずっこけ」という新曲と「ルック」以外は大体1stからだったかと思う。
る*しろうのライブはキメとフリーの境目が曖昧というか、その境目もまたフリーであることが彼らにしか出せない空気の源泉のように思える。昔彼らのライブを観た時に「違うバンドが完コピしてもこうはならない」という感想を残した記憶があるが、数年ぶりにライブを観てその印象はますます強固になった。
超絶技巧系プログレバンドというより根っこはやはりハードコアというか、構築よりもぶち壊す方が好きそうな本性が垣間見られるライブ。作曲してる時はまた違うのかもしれないけど。
ただそれでいて、呼吸の合わせ方は達人の妙味。ただぶち壊すだけじゃないから面白いのよね。

ちなみに新曲の「ずっこけ」について、美也子さんは「階段からずっこける映像ばっかり浮かんでくる」というようなことをMCでおっしゃってたけど、私は日本昔ばなしで何か得体のしれないものを見てしまった子供が、それを追っかけながらどんどん森の奥深くに進んで行ってしまうような映像が浮かんできました。
締めは「時計」。歳をとるにつれてこの曲が「泣ける」ようになってきたなぁ。

そして次は内核の波の登場。
いやー興奮したね。久しぶりに味わうライブでアガる感覚。心なしか映像の方も昔より明度が上がっているような気がして、視覚的にも没入した。あれ演者の側はそうとう目をやられそうにも見えるけど。
大好きな「CRISIS」や「Lethe」などが聴けたのは勿論嬉しいが、13年ぶりに聴いた「自分不器用ですから」なども楽しかった。私はそんなに昔から内核知ってたわけじゃないから、音源に入ってない曲は知らないことが多くてライブで聴くと新鮮。
欲を言えば「すっげ―深い穴(以下略)」も聴きたかったけど、それは次回の楽しみに取っておこう。

アンコールはる*しろうのメンバーを迎えて「Please!」。ここで今日は出ないかなと思っていた金属恵比須高木大地も登場。しかし手に持っているのは牛丼ではなしにサラダ。弱気すぎる。43歳ならまだ牛丼並盛くらいはいけると思うけどなぁ。
井筒さんの興が乗って、途中のフリーの部分は普段の倍くらい長くなっていた。収拾つかなそうに見えたけど、着地はちゃんと決める。
総じて今日の内核はお祭り感強めというか、その分昔のピリっとした空気は薄れていたけど、13年ぶりの復活(去年1曲限定の復活はあったけど)なんだからそれも当然か。

単純に音楽を聴くというだけでなくライブという空間を堪能して大いに満足。腰も股関節もガクガクだったが、また次回を楽しみにしております。