2010年7月10日、三軒茶屋グレープフルーツムーンで行われたDjamra(ジャンラ)レコ発イベント(ただし現物は無し)に赴く。共演は、る*しろう・日比谷カタンという仲良し3組。これで内核の波がいれば完璧だったが、それはもう叶わぬ夢である。
る*しろう
トップはる*しろうが飾る。
観ていてふるふると込み上げる「あーこれこれこの感じ」感。この日の出演者はどれもヘンタイ系と呼んでなんら差し支えのない、要するにヘンタイの集まりだったわけだけれども、る*しろうのヘンタイ性ってのは他2組とはちょっと違う。
カタンさんは明らかなペテン師だし、Djamraは本来正統的であったはずのものをカットアップしたような作りにヘンタイ性を感じる。つまり、どちらも根底にはワル企みが潜んでいる。
対して、る*しろうって基本的に素なんだよね。特に美也子さんが。何度も云ってるけど、俺の中であの人はアイドルだし(笑)。もちろん、る*しろうの曲にも譜面が存在してて、キメもあるんだけど、素のテンションで繰り広げられる半フリーミュージック的なあの感じは、やっぱりあの人たちにしか出せない。上手い人たちが完コピしたところで同じものは出来ない。おもろし。
る*しろう(le*silo) (@le_silo) | Twitter
日比谷カタン
続く日比谷カタン。40分ステージということで、喋りもたっぷりと楽しめた。30分でもきっちり魅せてくれるんだけど、やっぱりこの人の真価を味わうならロングステージがいい。
珍しく立ち上がりから「終末のひととき」という、ちょっと異色のセットリストであったが、こういうのもええなと思う。終末~好きだし。サブカル3に引き続き「TACのテーマ」を歌ったり(今日はウルトラの日だったらしい)、「逆抵牾参る」がいつもより長めで、なおかつ必殺仕事人バージョンで演奏されたりと、マニアックといえばマニアックなのだけど、それに着いてこれるお客さんが多かったため、盛り上がり方が半端ない。みんなヘンタイだったのか。
個人的に一番面白かったのは「対話の可能性」の中で突如勃発したサッカー実況中継。というかサッカー実況に見立てて、本日の出演者全員の紹介&ネタばらしをやってのけた。マジで笑ったけど、同時にマジで感心した。よくあれだけのネタを仕込んで、なおかつちゃんと演奏しながら披露できるもんだと思う。やっぱすごい。
日比谷カタン (@katanhiviya) – Twitter
Djamra(ジャンラ)
そして本日の主役・Djamra登場。
レコ発なのにCDが無いという、もはやイベント自体が前衛な感じで(笑)。新曲「絶縁ドーン!」でその辺の事情もちょっと話してもらえたのだが、生憎とちゃんと聞いていなかったのであった。ドーン!
あー、それにしても相変わらずカッコイイ。めくるめく変拍子の嵐は相変わらずだけど、にも関わらず踊れる。楽しい。いえー。やっぱみんな上手いし、音がキレイ。る*しろうもカタンさんも上手いんだけど、彼らの音って独特の雑味があって(もちろんそれは持ち味なんだけど)、対してDjamraの音は粒立ってて素敵。
最後まで手加減なしのジェットコースターなハイテンションヘンタイジャズロックぶちかましーの、楽しかったわー。る*しろうとカタンさんはともかく、何故この人たちが音楽で食えないのか不思議に思うほど素晴らしかった。