天国 ライブ

1月15日、真昼の月夜の太陽で行われた天国のライブを観に行ってきた。
なんと数えてみたら最後に観たのが2015年で、もう10年以上ご無沙汰していたことになる。

この日は4組出演のイベントだったが、日頃あまりにもライブに行ってなかったせいか、全然感想を言語化できなかったので、レポートは天国だけにとどめる。いやー、使わない脳って衰えるんですねぇ。

イントロダクション。本間太郎が引き始めたピアノのフレーズは・・・
なんと『春の海』だ。なるほど、新年1発目ということでか。ここで軽く場をくすぐって『集約』へと流れる。この曲、前半はボーカルの宮国がひたすら「点」と言い続けるだけなのだが、今日は点じゃなくて何か別のフレーズを使っていた。それに中盤以降の歌詞も変えていた。それ自体は天国のライブでは当たり前のことなのだが、久しぶりの感覚と同時に今日は何を見せてくれるんだという期待感も湧き上がる。
この日はドラムの渡部正人がサポートで参加しており音も豪華。なにやら面白い形のシンバルが用意されていたが、これが見た目に反していい音が鳴る。視覚的にも楽しい。

(※Xより)

2曲目は『おともだち』。この躁鬱感のある忙しさはドラムが入るとメリハリがついてなお楽しい。
『さっちゃん』を1つの極点として、天国の曲は極端なテンションの上げ下げで観る側を揺さぶって来るのだが、そこが宮国さんの怪演の見せ場でもある。狙ってやってるのか素なのか、もっと言ったらあってるのか間違ってるのかすら判断がつかなくなるようなあの感じ。狂気というのは何もかもがメチャクチャなものよりも、カッチリしているものの中にあるべきでないものが混じっている方がリアルに感じられるものだ。
10年ぶりに天国のライブを観て彼らの魅力をそう分析した。といってもリアルタイムではなく、後から考えを巡らせてみてのことだが。

それから『茶色い庭』『ダダ』『行ッタリ来タリ』と続いた。語りたいことはあるが、上手く言語化ができないので割愛。
『ダダ』を観ている時に宮国さんもなんだかフレディ・マーキュリー感が出てきたなーと思っていたが、その後で『We Will Rock You』を織り交ぜて来るとは思わなかった。

『行ッタリ来タリ』では、途中でかなり長めにピアノとドラムのインプロが入った。10年来てなかった俺が言うのもなんだが、少し珍しいレベルで長かったと思う。1度楽屋に引っ込んだ宮国さんが行ったり来たりしてたし。
しかしこの2人はあらためて凄腕だなぁ。ちょっと上手いくらいでは天国は天国たりえない。こういうレベルの人たちがやってるから面白いのは間違いない。

とはいえ、終演後に渡部くんと話した際に、今の天国の面白さは「おじさんが頑張っている」ところを見るところなのだと語っていて、それはそれでなるほどと感じた。
若い頃は超絶技巧のピアノと変態的なボーカルというわかりやすい言葉で説明されがちだったし、自分でもそうしていた自覚はあるが、いまさら超絶も変態もないなと。

この極めて非野心的(音楽性においてではなく活動の面で)なユニットを、願わくば50代になっても観ていられたらと思う。そこでおじさんたちがどんな頑張りを見せてくれるのか、なんとも楽しみではないか。