10周年という節目

2017年。今年で「はぐレ企画」は10周年を迎える。
…と書き出してみたが、実はそんなに大した話ではない。初めてイベントを開催した時から10年が経過したというだけだ。こちらが励もうと怠けようと、時間は無情に過ぎてゆくのであり、殊更に10「周年」と声高に言うほどのこともないのである。

実際「はぐレ企画」では、多くても年に2回というスローペースでイベントを開催してきた。この名前を使って動くのは1年に2回だけ(それ以下の年も何度かあった)。気づけばそれが10回繰り返されていたという話。

だから、周年にかこつけて何かをやろうという意識は元々持っていなかった。「もうすぐ10年か~。またイベントをやりたいな~」などと思ったりはしたが、そこに周年という付加要素を付け加える必要は特にないと思っていた。

その気持ちが少し変化したのは、昨年9月に開催した「唱撃 其の参 ~今夜は、いい歌ばっかり聴きたいの~」の後のことだ。出演者の方から後日わざわざ丁寧なお礼のメールを戴いた。

それを読んで思ったのは、お互い続けていなければ実現しなかったということ。そして続けていればこそ、人がどう変化し、また成長してきたのかを見定めることが出来るということだ。当たり前といえば当たり前の話ではある。が、これまでの自分の軌跡を振り返ると、それが点の連続ではなかったのか?点と点を結ぶ線は引けていたのか?という不安はあった。だがそのメールを読んだ時、少なくとも1本は今日まで続く線があったのだと知ることができた。感謝の念がこみ上げた。

だから、というわけではないが、今年は10周年のイベントを開催することを決めた。自分を祝うためではない。みんなを祝うためだ。みんなに感謝する日を作るためだ。活動を続けてくれていてありがとう。続けてくれているからイベントを開催できます。そう言うためだ。

「こんなブッキングを組みたい」というアイデアも、その中の誰か1人が辞めてしまえば実現は叶わない。続けてくれているからできるのだ。

話は少し逸れるが、昨年知り合いのミュージシャンが他界した。深い関係と言える間柄ではなかったが、イベントに出てもらったこともあったし、お宅にお邪魔したこともあった。その人と「またやりましょう」と言った企画はもう一生作ることはできない。

好きな人を呼んでイベントを組むことは、当たり前にできることじゃない。
イベントを組めるのはありがたいことだ。
感謝を忘れるな己よ。

というわけで、ひとまず日程が決定いたしました。
2017年8月11日(金・祝)
Zher the ZOO YOYOGI

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